不動産取引の仕組み

不動産取引で失敗しないためには、取引する相手と物件についての十分な知識を持つ必要があります。

間違っても、不動産会社や投資会社のすすめるままに売買することはやめよう。

基本的に不動産会社や投資会社は自社が儲けるために不動産を勧めてくるということを理解しておくこと。

損をしない不動産を手に入れるためには、事前に相場や契約内容についての知識が必須になります。

そこで必要になる知識について、ざっくりと説明しておきます。

詳しい説明は、また別にするが、全体としてどんな知識が必要なのかを知っておこう。

取引の相手方を知る

確かな相手方と、確かな物件について取引を行うことが重要になります。

一般的に、確かな相手方であれば、確かな物件である可能性は高いが、必ず自分で調査します。

①宅建業者(宅地建物取引業者)

宅建業者は、不動産取引の仲介をしたり、売買をします。

そのために国に登録して免許を受けており、事務所に必ず標識を掲示し、一定数の国家資格の宅建士を置くことが義務付けられています。

取引する宅建業者を調べる場合、都道府県などの所轄部署で過去の処分などが書かれた名簿が閲覧できます。

また、不動産広告などに書かれている5年ごとに更新される免許番号で営業の長さがわかります。

②個人や法人

個人や法人と取引を行う場合、相手方は通常、不動産の所有者になるので、本当の所有者であることを確かめる必要があります。

そのためには、土地登記簿に所有者として登記されているかどうかを調べる。

もし、登記されていない場合は、その事情を十分調べる必要があります。

通常、宅建業者の仲介を通じて行うことが多いが、相手方が取引を行う権限を持っていることが重要になります。

また、宅建業者を通じて賃貸借を行う場合などは、業者が相手側の代理人なのか、仲介なのかを確かめる必要があります。

③代理人

ときに相手方の代理人と取引を行う場合があります。

特に、相手方が未成年者や成年後見人である場合には、必ず法定代理人が相手方になります。

代理人と取引をする場合は、ちゃんと代理権限が与えられているかどうかを確認しなければならない。

その際、委任状などの提示を受けたうえで、できれば本人に確認するといい。

また代理の範囲も確認する必要があります。

賃貸の代理権しかないのに売買の取引をすると無効になります。

取引物件を調べる

不動産取引にあたり、取引物件に関する正しい情報を得ることが非常に大切になります。

基本的に業者は、不利な情報を隠そうとする。

そこで、相手方の一方的な情報だけでなく、自分で調査することが必要になります。

取引物件を調査する内容には、多くのものがあり、専門的な知識が必要なものもあります。

しかし、できるだけ自分で調べることで儲かる物件を選ぶ知識が蓄えられます。

1.土地物件を調査する

土地の調査は、実際に土地の形、道路との接続状況・高低差・勾配・面積・雨水や汚水の処理方法や前面道路の幅員や舗装の状態、隣地との境界など、いろいろ調べることが必要です。

また、ビルの建築の場合であれば、土地の地質、耐震力なども調べる必要があります。

<法令上の条件>

■土地の登記関係
土地の登記簿について、所有者名、地番、地目、地積、抵当権設定の有無などを調べます。

■都市計画法関係
不動産の取引を行う場合、都市計画法による条件を知っておきましょう。

  • ①物件が市街化区域、市街化調整区域、非線引区域にあるのかどうか。
    市街化調整区域は、原則として開発が禁止されています。
  • ②物件が都市計画区域内にあるのかどうか。
    区域内に物件がある場合、建築上の制限があります。
  • ③物件がどの用途地域にあるのか。
    現在、用途地域は12種類あって、その用途によって容積率や建ぺい率、高さなどの建築条件が変わります。
  • ④宅地開発指導要綱
    土地開発を行う際に種々の行政指導が行われます。

■農地法関係
物件が農地である場合、農地法の適用があるかどうかを確認します。
開発目的で購入する場合は、あらかじめ許可が必要になります。

■森林法関係
山林のなかには、森林法に基づいて保安林に指定されているものがあります。
指定されていると立木の伐採や土石の採掘などが制限されます。

■土壌汚染対策法関係
土地が汚染の除去等の措置が必要な区域に指定されているケースがあります。
工場の敷地として利用されていたことが明らかな場合などには、都道府県の環境局などで区域の指定等について調査する必要があります。

2.建物物件の調査

上物である建築物件の調査は、建物その物の実地の調査と法規的な条件の調査とがあります。

これらの調査の結果から総合的に判断して、取引物件としての適否の結論を出します。

このような物理的な調査は専門家に依頼するのもいいが、その意見が妥当であるかどうかを判断できるだけの基本的な知識を持つことが必要であります。

<実地の調査>

実地の調査は、必ず行います。

①物件の全体的な状況の調査

  • 周囲の環境との適合の状況
  • 敷地の使用方法としての良否
  • 建物の設計、施工状態の良否
  • 維持管理の状況
  • 使用資材の品質

②部分的な状況の調査

建物の基礎、屋根、柱などの構造部
外壁、内壁、床、天井、建具、付帯設備など状況

<法令上の条件>

■建物の登記関係
日本の法律では、土地と建物は別の登記になります。
建物の登記簿についても、表題部(主である建物の表示)に所在、家屋番号、建物の種類・構造・床面積などが書かれているので調査します。

■建築基準法関係
物件が容積率、建ぺい率、建物の高さなどで諸規定に違反していないかを調査します。
また、法律に定められた建築確認を調べ、確認後に違法な増改築が行われていないかを調査します。

■借地借家法関係
物件が借地上にある場合、所有者の名義が変わることについて、地主の承諾を得ることができるか調査します。

このように慎重に調査をしても、欠陥や間違いが取引後に判明するケースもあります。
そのような点も考慮して、契約の内容を決めるようにします。