不動産とは

不動産とは

不動産のことを民法では「土地及びその定着物」と定義している(86条)。

定着物とは、簡単にいうと土地の上にある建物や擁壁(ようへき)、側溝、土地に生えている樹木などのことをいいます。

法律だから、難しい言い方だけど、簡単にいうと土地と一体となっているものを不動産ということになる。

厳密には違うものもあるけど、ここではそこまでは言わない。

宅建士の資格を取ってから初めて知ったけど、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカ、オーストラリアなどの欧米諸国では建物は土地の附合物として考える国が多く、日本のように建物だけに権利を設定したり、登記や取引を行うことはできない。

つまり、建物を欲しければ土地を買わないといけない。

日本のように土地と建物が別々の不動産と考えるほうが珍しいようです。

ちなみに台湾や韓国は、日本と同じです。

不動産投資で土地や住宅を売買したり貸し借りするとき、「不動産屋(法律上は「宅地建物取引業者」という」)から物件の情報を収集したり、仲介をしてもらいます。

また、不動産の価格を鑑定するときは、「不動産鑑定士」に鑑定してもらうこともあります。

税の関係でいうと「不動産所得」や「不動産所得税」として不動産という言葉が出てきます。

不動産があるなら動産もある。動産の定義は、不動産以外のものという幅広いものです。

衣類や食料品、飛行機から家具などまでいずれも動産になります。

不動産の種類

不動産の種類には、建物、立木、橋、石垣などがあります。

土地

土地には、地理的位置が固定していて移動することができない。

永続的で、増えることがありません。

個別性がある一方で、多様な用途に使うことができません。

併合や分割ができる、社会的・経済的に位置が変わるなどの特徴があります。

土地に関して1989年に「土地基本法」が施行され、4つの基本理念が制定されました。

  1. 土地についての公共の福祉優先
  2. 適正な利用及び計画に従った利用
  3. 投機的取引の抑制
  4. 価値の増加に応じた適切な負担

法律的に土地は、「不動産登記法」により、役所に土地登記簿とその付属地図が用意されています。

土地の単位は「筆(ひつ)」といい、土地登記簿には一筆ごとに所在、地番、地目、地積、所有者などが記載されています。

土地面積(地積)は、水平投影面積により、メートル法で表示されています。

これまでの習慣で坪(1坪=3.3㎡)の方がわかりやすい人も多いでしょう。

登記簿の地目は、「土地の主たる用途」によって、田、畑、宅地、用地(学校・鉄道・運河・水道)、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、用悪水路、ため池、堤、井溝(せいこう)、保安林、公衆用道路、公園、雑種地に区分されます。

地価公示の対象となる標準地の選定において、都市計画法に基づく地域地区には、準住居地域以外の住居系用途地域は住宅地に、近隣商業地・商業地域・準住居地域は商業地に、準工業地域は準工業地に、工業地域・工業専用地域は工業地に分類されます。

建物

建物とは、土地に定着した建造物のこと、屋根と、周囲に壁または壁に類するものがあり、目的とする用途に利用できる状態にあるものをいう。

建物は、用途に応じて居住用、商業用、工業用、公共用などの分類がある。また、構造上では、木造(W)、鉄骨造り(S)、鉄筋コンクリート造り(RC)、鉄骨鉄筋コンクリート造り(SRC)などに分類できます。

日本では建物にも土地と同様に登記簿がある。建物登記簿では、その主たる用途により、居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館、料理店、工場、倉庫、車庫、発電所、変電所などに分類される。

マンションや共同ビルは、「区分所有物」といい、1棟の建物が構造上独立して使用できるいくつかの部分に分かれているとき、それぞれの部分ごとに1個の建物とすることができる。

日本の不動産

国土が小さい日本の不動産は、地形や土地と建物の所有者、利用・用途

土地の地形による分類

日本の国土の特徴は、国土面積(3,779万ha)の約61%が山地で、低地が約14%、丘陵地が約12%、台地が約11%、内水域などが約2%となっている。(「国土統計要覧」平成12年度)

土地の面積と所有者

日本の宅地・農用地は、国土面積の約85%を占め、森林・原野は、約37%が国公有地、約63%が私有地になっている。私有地の内訳は、個人所有地が約86%、法人所有地が約14%となっている。

土地の使い方

国土面積の約79%が森林か農用地で宅地が5%です。そして、宅地の多くは、低地と大地に集中している。ほかには、道路・河川・原野などがある。
森林と農用地の面積は、少しずつ減る傾向にあって、宅地と道路の面積は少しずつ増える傾向にある。

建物の床面積と木造

国内の建物の床面積は約81.9㎡であるが、このうち木造建物の床面積は、約41.1億㎡(約50%)で、非木造建物が約40.7億㎡(約50%)になっている。

建物の所有者と構造別の所有者

課税対象の床面積のうちで個人所有は全体の72%、法人所有は28%になっている。構造でいうと木造建物の96%が個人所有で、非木造建物での個人所有は、47%になっている。不動産投資でも、建物の構造は、重要なポイントになる。

建物の用途による分類

木造建物は、専用住宅としての用途が最も多く約71%(29.3億㎡)、併用住宅は約5%、農家住宅が約5.0%、共同住宅・寄宿舎が約4%になっている。工場・倉庫が約2%、事務所・銀行・店舗は約1%にすぎない。

非木造建物の用途は、住宅・アパートが約42%(16.9億㎡)、工場・倉庫・市場が約29%、事務所・店舗・百貨店・銀行が約19%、ホテル・病院が約4%となっている。

不動産の使用価値と資産価値

使用価値

不動産の効用は、その使用価値にある。
不動産は、私たちの生活や生産活動、営業活動のために必要な種々の便益を持っているが、その効用を得るためには、それに見合う対価が必要になる。
対価には、一定期間の使用収益(フロー)である賃料と資産価値(ストック)である購入価格がある。
賃貸マンションなどを借りている場合は、所有者が住宅サービスを生産し、賃借人がサービスを購入して消費していることになる。

資産価値

日本で土地は永続性を持つ資産なので、不動産の資産価値を得るために支払われる対価は、土地についてその期間は無期限と考えられる。

一方、建物については、その存続する経済的、社会的な期間に対する対価が支払われる。

不動産の使用収益であるフローの対価である賃料と、資産価値であるストックの対価である価格についての関係は、預金の利息と元金の関係にある。

価値の形成

不動産や絵画、骨董品、宝石などの耐久性、希少性がある資産は、使用価値(使用料)だけに注目して資産価値(価格)が形成されているとは限らない。

なぜなら、使用価値が取引される賃貸市場と資産価値が取引される売買市場は、別であり、それぞれの市場参加者の需要と供給によって取引されるからです。

ただし、賃料は、一定期間の使用を目的とした期間的な対価という性格を持っている。

また、周辺にある不動産の価格が上がってもすでに賃貸中の不動産の賃料はすぐに値上げできないこともあり、価格ほど敏感に反応しない。

これによって世の中がインフレになってもすぐには賃料に反映しないため、インフレ対策になる。